平成27年3月4日 国際経済・外交に関する調査会

3月4日、「国際経済・外交に関する調査会」が開催されました。ここでの調査テーマは、「国際平和と持続可能な国際経済の実現に向けた我が国外交の役割」でした。

具体的な調査項目にいては、1.国際経済の現状と課題解決に向けた取組、2.我が国の経済連携への取組の現状と課題、3.持続的繁栄を支える資源・エネルギー問題等の現状と課題、4.国際テロを含む国際平和実現に向けた諸課題と我が国の取組の在り方、5.核軍縮、国連など我が国マルチ外交の課題と外交力強化に向けた取組、6.気候変動、感染症など地球規模課題への対応と我が国の役割 でした。
通常、質問者はあらかじめ決まっているのですが、この調査会では、後半部分の質疑が自由だったので、
自ら挙手し、2.我が国の経済連携への取組の現状について 「EPA、FTAの貿易比率の意味と自由化率の今後の方針について」 質問をおこないました。


2.我が国の経済連携への取組の現状について「EPA、FTAの貿易比率の意味と自由化率の今後の方針について」
山田
外務省の齋木局長に2点お伺いしたい。

1点目は、EPA、FTAの関係について。この資料の中で、高いレベルのEPA、FTAを推進すると書いてある。その後に、貿易比率について、FTA比率を70%までに高めると書いてあるが、この高いレベルのEPA、FTAとは、この貿易比率を高めることを意味していると理解していいのか。
個々のEPA、FTAについて、分野が広いとか、あるいは自由化率が高いなどよりも、全体としてのEPA、FTAの比率を上げていくことが目標になっているのか。

2点目は、自由化率について、現在、様々なカウントの方法があって、貿易の金額や、あるいはタリフラインで見るなど、いろいろある。日本のこの自由化率、10年以内に関税をゼロにするという自由化率は9割ぐらいだと思うが、ほかの国に比べると低めになっている。
総理の言葉として、「攻めるべきは攻め、守るべきは守る」と言っていたが、守ろうとする、つまり国内産業との調整をしながらこのEPA、FTAを進めていこうとすると、どうしても自由化率が今ぐらいで、なかなか上がっていかないと思う。
この自由化率について、外務省としてどのように考えているのか。外務省としてこれを更に高めていく必要があると考えているのか、あるいは国内産業との調整を見ながら進めていくということなのか、その方針についてお伺いしたい。

齋木尚子外務省経済局長
高いレベルの経済連携協定といったときの「高いレベル」とは、物品だけではなくて幅広い分野をカバーしていることもある。具体的には、サービスや投資や知的財産権、環境、労働、このようないろいろな分野を対象として、その分野におけるルールをつくっていくという意味で高いレベルと言っている。また、自由化率も高いレベルの自由化ということだ。
別途、日本再興戦略の中で、2018年までにFTA比率を70%にすることは、これは実現すべく頑張っている目標ではあるが、そのこととは別の問題として高いレベルのEPAを目指している。

2点目の自由化率について。多角的貿易体制つまりWTOは、引き続いて日本の通商戦略の主要な柱、礎である。EPAやFTAは、この多角的自由貿易体制、WTOの例外としてWTOの関連規定によって認められている。
この中での条件の一つが自由化率で、私どもの解釈では、貿易額で90%以上をおおむね10年以内で自由化する。これがFTA、EPAで満たすべき条件と認識をしているので、そういったWTOの関連規則にのっとって、しかし、国内産業、当然どの国もセンシティブな品目があるので、しっかりとそのようなセンシティブな品目、国内産業の育成、振興にも十分バランスを取った形で配慮を払いつつ、自由化に向けた経済連携交渉を進めていくことが政府の方針である。

山田
今のお話では、WTOの例外措置の規定があって、それが9割ということでやっている。今までの日本が結んだEPA、FTAも、そのレベルを貿易額ベースでは満たしているので、そのような意味ではすでに高いレベルに、今までのものも達しているという理解でよろしいか。

齋木尚子外務省経済局長
90%の貿易額をカバーして10年以内に撤廃をするのが基準である。その基準に照らしてどこまで上に行くのかどうかというのは、相手国のある話でもあるし、また、国内でのいろいろな声にも耳を傾けながら政府一丸となってしっかりと取り組んでいきたいと考えている。

山田
ありがとうございます。