第185回国会(臨時会)2013年12月3日 参議院農林水産委員会

12月3日、参議院農林水産委員会が開催され、「農地中間管理事業法案」などの審議が行われ、今国会で2度目の質問に立ちました。

① 「コメ政策の見直し」に関連して、石川県など畜産農家が少ない地域での「飼料米」の生産で、農家の所得が確保されるよう条件整備をすべき
② 「担い手の確保」と「農家の所得の向上」を図るべき
③ 農地の集積については、農協や農業委員会のノウ・ハウを活用すべき
といった質問を行いました。改革の結果、農家の方々の所得が向上していくように、制度設計をしていくことが重要です。
林芳正農林水産大臣などから前向きの答弁が得られました。これからも、地域の発展が図られるよう頑張っていきます。

下のテーマをクリックすると、そのテーマの質疑・答弁の該当箇所にとびます。
なお、正式な議事録については参議院ホームページ「会議録情報」をご参照ください。


1.「コメ政策」「直接支払い」の見直しについて
2.農地の利用集積について
3.農地利用集積円滑化団体について
4.農業委員会について


 

1.「コメ政策」「直接支払い」の見直しについて
(1)飼料米の生産・流通を促進していくためには、多収穫品種の開発・普及のほか、流通の仕組みなどを整備する必要がある。しっかりと必要な対策を講ずべき
山田
「コメの生産調整」は、昭和45年以降、40年にわたって実施をしてきているが、現状は「コメの消費」は減少に歯止めが掛からない。そうだとすれば、「水田」は高い生産性を有している装置なので、これをもっと活用する方策を考えるべき。
その意味で、「飼料米」を水田に作付けしていくことは、水田の活用方法としても適当であり、自給率を向上させるという観点からも大変プラスになる。今回の見直しの結果、農村集落が受け取る金額(モデル的な計算)も13%上昇する試算がなされている。
しかし、このモデル的な試算が「絵にかいた餅」にならず、しっかり実現していくことが重要である。そのためには、条件整備をしっかり行っていく必要がある。シミュレーションでは、「不作付け地の3/4に飼料米が作付けられる」ということで試算をしている。しかし、不作付け地に新たに飼料米を作付けていくことも農家にとっては大変なこと。
特に、石川県など日本海側では飼料工場がない、畜産農家もそれほど多くない、という状況の中で、飼料米を生産して農家の方が所得を得ていくというのは大変なことである。
多収穫の品種を開発、普及していくことはもちろんだが、飼料米の保管場所、加工施設の整備、売り先の確保など、いろいろな問題がある。国がしっかりと条件整備をしていくということが必要であるが、この点について、大臣の考え方をお伺いしたい。

林芳正農林水産大臣
水田のフル活用のためには、この飼料用米は非常に大きな可能性があると思っている。この飼料用米の生産、流通の促進を図ることによって、農家の所得を確保していきたい。
そのためには、多収性品種の開発・導入、飼料用米の円滑な流通体制の整備等の飼料用米の生産、流通の条件整備を進めることが非常に重要であると考えている。したがって、この多収性品種の開発に加えて、多収性品種の導入や省力栽培技術の実証、普及の推進に取り組んでいる。
さらに、産地交付金においても、多収性品種に取り組む場合には10アール当たり12,000円を交付する仕組みを導入した。これは、餌米のそもそもの単価に加えてこれがある。
また、飼料用米の円滑な流通を図るために、配合飼料工場での長期的、計画的な供給、活用のための情報提供、それから、耕種側における乾燥調製貯蔵施設、畜産側における加工保管施設の整備、これを行っていこうとしている。それから、生産要望のある耕種農家と利用要望のある畜産農家のマッチング活動を行う。
このようなことを全て行うことによって、きめ細かな対策を講じていきたい。また、それぞれに予算を要求しているところである。

山田
大臣から力強いお話をお聞きした。この飼料米を水田で作っていく、それを供給していく事は、これまでの生産調整政策を変える非常に大事なキーだと思うので、しっかり取り組んでいただきたい。

1.「コメ政策」「直接支払い」の見直しについて
(2)農家の方々への情報提供をしっかり行ないつつ政策転換を進めるべき

山田
今回の改革については、農家の方々の間に相当まだ誤解がある。例えば15,000円を7,500円に切り下げて、将来はなくなっていくだけだ等の誤解もある。実は、この改革は、農業の新しい展望を開いていこうというものなので、是非、農家の方々の不安を払拭できるようにしっかり情報提供を行っていただきたい。これについてどのように取り組んでいかれるのか、決意をお伺いしたい。

吉川貴盛農林水産副大臣
この情報提供というのは大変大切な部分だと思っている。今般、日本型直接支払の創設及び経営所得安定対策の見直し、この米政策の内容を決定したが、生産者が経営判断を行うに当たって不可欠な情報であることから、早急に現場への浸透、情報提供を進める必要があると考えている。
このため、具体的には、各都道府県の担当者に集まっていただき、まずは全国レベルの説明会を行いたい。さらには、各全国にある農政局単位のブロック別説明会も開催をする予定。さらには、各都道府県別の説明会の開催に加えて、市町村単位での説明会にも説明者を派遣するなど、きめ細かく新たな制度の浸透を図っていきたい。

山田
是非、しっかり情報提供をやっていただきたい。


2.農地の利用集積
(1)「担い手」(認定農業者等)の数は、現在何経営体あって、10年後には何経営体となることを目標にしているのか
山田
私はこの法案、魅力的な法案だと思っている。政策を遂行していく上で大事なことは、①妥当な目標を作っていくこと。②その目標に向かって、十分かつ必要な対策を講じていくこと。この2つと考えている。
そこで、目標の妥当性について質問したい。(資料1「農地利用集積の目標と実績」を参照。)
平成25年6月に閣議決定した「日本再興戦略」では農地面積の8割を「担い手」に集積するとしている。平成4年の「新政策(新しい食料・農業・農村政策の方向)」では「経営体」が稲作の8割程度を占める事が目標だった。これに対してその目標年の平成12年の実績は、「担い手」への集積は27.8%である。当時のことを考えると、「経営体」と「担い手」と概念は違うが、高いレベルの目標を設定して、結局はうまくいかなかったというのが、この平成4年のときの「新政策」と呼ばれるものだった。
しかし、資料2を見ると(資料2「農地面積に占める担い手の利用面積(ストック)」を参照。)「担い手」に対する利用集積は、平成12年では27・8%だったのが、平成22年には、49.1%、約5割となっている。過去10年間に20%以上上昇していることから、今度は10年後の「8割」という目標も、意欲的であるが手の届くところにあると考える。
そこで、この「担い手」の数について質問する。資料1の注3に「担い手」とは、「認定農業者、市町村基本構想の水準到達者、特定農業団体、集落営農」とあり、つまり、「経営改善計画を作って意欲的に農業改革に取り組んでいこうという人たち」ということだと思うが、この「担い手」の数は今いくつあるのか。そして10年後にはいくつの「担い手」を確保していこうと思っているのか、伺いたい。

奥原正明農林水産省経営局長
委現在、農地利用の5割を占めているこの「担い手」であるが、この中には「認定農業者」、「集落営農」が入っているが、全体として大体27万経営体である。その中で多いのはこの「認定農業者」である。
この「認定農業者」の制度は、平成6年度からできている制度で、「農業経営基盤強化促進法」に基づいて、効率的かつ安定的な農業経営とすることを目指して5年以内の経営改善計画を作っていただき、その計画を市町村が認定した場合に「認定農家」になる制度である。
この「認定農業者」については、平成21年度までは一貫して増えていたが、22年度からは高齢化が進んで、5年間のこの計画の期間が終了したときに再認定の申請をしないという方が増加しており、22年度からは若干減少傾向に転じている。
この結果、平成24年3月には、この「認定農業者」の数は23万8千件、24万弱であるが、その中で「認定農業者」の中の法人の数、これは一貫して増えている状況である。
10年後のこの「認定農業者」等の数、この目標は特に設定をしていないが、法人を含めて、従業員の数、売上高、所得、こうした経営の質の向上が極めて重要なので、引き続きこの「認定農業者」を中心として、担い手制度の的確な推進に努めていきたい。

山田
この農地利用の8割を集積するという方法は、実は2つあって、①「担い手」に農地を集めていく、利用を集めていくこと、②「認定農業者」あるいは「担い手」を増やすことで集積の割合が増える。という両方の側面がある。だから、集積をしっかりするということと併せて、「担い手」の数を増やしていくことにも、これから努力をしていただきたい。

2.農地の利用集積
(2)「効率的かつ安定的な農業経営」の数や農地のシェアの現状を把握し、これらも将来の目標として設定すべき
山田
今回の8割担い手に集めるという目標、これは大変よいと思う一方で、資料1の平成4年の「新政策(新しい食料・農業・農村政策の方向)」、平成12年、17年の「基本計画」のときには、「効率的かつ安定的な農業経営」を目標にしている。資料1の注1にあるように、食料・農業・農村基本法の21条では、「効率的かつ安定的な農業経営」が農業生産の相当部分を担う構造にしていこう、という基本法上の目標がある。
注2には、この「効率的かつ安定的な農業経営」というのは、生涯の所得が他産業並みだということである。そのような意味で、「認定農業者」あるいは「担い手」を増やして、その農地の利用割合が増えていくということは大事だが、更に、「担い手」の生涯所得あるいは所得の面で、他産業に比較しても十分な所得が確保できることも重要である。
そのような意味では、現在の段階では「担い手」に集めることでよいが、その所得も確保できるよう、「効率的かつ安定的な農業経営」がたくさん担っていく、という目標を将来的につくり、政策の課題とすることも大事なことだと思うが、その点についてお伺いしたい。

奥原正明農林水産省経営局長
この認定農業者の制度は、「効率的かつ安定的な農業経営」を目指して経営改善を図る、そのような農業者を市町村が認定するという制度である。平成24年3月末では23万8千経営体が「認定農業者」になっているが、この中には、これから「効率的かつ安定的な農業経営」を目指していこうという方も入っているし、既に「効率的かつ安定的な農業経営」に至った方で更に経営改善を図ろうとしている方も含まれており、この2つを区分した数字は、現在把握できていない。
既に「効率的かつ安定的な農業経営」になっている方についても、更に経営を発展させて地域農業を引っ張っていただくことが非常に重要だと思っている。将来的に、この「認定農業者」の中の「効率的かつ安定的な農業経営」に達成している方、特に「生涯所得あるいは労働時間で見て他産業と遜色はない、あるいはそれを上回るといったような経営体」がどのくらいの数いるか、それが農業全体のどのくらいのシェアを担うか、といったことも含めて、きちんと数字を把握し、目標を立ててやっていくことについても検討を深めたいと考えている。

2.農地の利用集積
(3)「担い手」の所得向上対策もしっかり取り組むべき。
山田
「担い手」の所得を上げていくことも非常に大事なことだと思っている。その意味で、「認定農業者」などの担い手の所得向上対策も今後しっかり取り組んでいく必要があると思う。これについてはどのような対応をしていくつもりか、お聞きしたい。

吉川貴盛農林水産副大臣
所得を向上させていくことは、大変大事な視点であると思う。そのためには、いかに有利に販売をしていくか、さらには付加価値を高めていくか、そして低コストで生産資材を調達するかどうかといったことも含めて、経営者としての意識、経営マインドを持つことが何よりも重要であると考えている。
経営者としての意識を十分に持ってもらうために、「認定農業者」が自らの経営改善に取り組むためのツールとして経営改善のためのチェックリスト等から成る経営指標を公表し、自己点検を促しているところである。さらには、「認定農業者」に対しては、日本政策金融公庫のスーパーL資金の融資や税制等の施策を重点的に実施しているところであって、今後とも、農業者の経営意識の向上を始めとした経営らしい経営を育成し、それが更に発展をしていかなければならないと考えている。
その際には、生産所得等の点においても、他産業に劣後せず、これを上回るようにしていくことも一つの考え方であり、その点も含めてよく研究をしていきたい。農家所得の最低賃金は低いという数字も出ているので、しっかりと所得を向上させていくための取組をさせていただく。

2.農地の利用集積
(4)農地利用の集積について政策を総動員すべきだが、基本的方針いかん
山田
所得向上対策は極めて重要であり、「担い手」を更に一歩進めて、レベルの高い農家の方々に農地の利用を集積していくことが、今後は必要になっていくと思う。そのような意味で、政策の目標としては、「担い手」に集めるということで一応評価をしている。
その実際の政策の手段については、今度の農地中間管理機構など様々な政策を実施に移していこうということで法案を出している。この農地中間管理機構、今までの農地保有合理化法人の失敗を踏まえて対応していくということであるが、ほかにも様々な活動が地域で行われている。そのような意味で、中間管理機構だけでなく、様々な政策を総動員していくことが大切だと思うが、今後の農地利用集積についての基本的な考え方についてお伺いしたい。

林芳正農林水産大臣
農業者の高齢化、耕作放棄地の増大が進む中で、農地の集積、集約化は大事な課題であると思っており、とにかく政策を総動員していく必要があると考えている。これまでは、農地流動化は、農業委員会、農地利用集積円滑化団体、このようなところが役割を果たしてきたのは事実であるから、今回整備する農地中間管理機構と今まであったところが連携を密にして、みんなで対応していくということが重要であろう思っている。
特に、機構は市町村等に委託料を支払って業務委託することも想定しているので、適切に業務が遂行されるということであれば、このような円滑化団体も委託先になり得る。いずれにしても、総力を挙げて目標である農地の集積、集約化に取り組んでいかなければならないと思っている。


3.農地利用集積円滑化団体
「農地中間管理機構」と「農地利用集積円滑化団体」の役割分担と連携についての方針いかん

山田
地域では、様々な団体が農地の集積に取り組んでいるので、これまでの活動も活用しながら推進していくことが大事だと思っている。そのような意味で、農地利用集積円滑化団体、農協などが取り組んでいるが、これの活用も重要だと思う。
資料3「農地流動化のための組織」を参照。)資料3では、農地保有合理化法人の実績、農地利用集積円滑化団体の活動、先ほど大臣から言及があった数字が入っている。また、農業委員会も12万ヘクタール余りの利用調整の実績がある。
特に、農地利用集積円滑化団体は、3万2千ヘクタールの実績のうち、所有権も制度上扱えるのだが、実際には利用権の設定が99%を占めているということで、利用権の設定という意味では集積円滑化団体の活動も大変顕著なものがあると思っている。
それぞれ連携あるいは役割分担しながらやっていく必要があると思うのだが、具体的にどのように進めるのかお伺いしたい。

奥原正明農林水産省経営局長
この農地利用集積円滑化団体は、平成21年の農地法の改正でできた制度である。農地の出し手の代理をして、受け手を探して契約を締結することで、22年度が1万8千ヘクタール、23年度は3万2千ヘクタールということで数字も伸びてきている。
ただ、一方で、出し手を代理して受け手を探すので、農地の受け手が最終的にいないとこの成果をなかなか上げられないという問題がある。もう一つは、相対取引を中心にしているので、基本的に分散錯圃の抜本的な解消にはつながらないケースが多いという問題点もあると考えている。
このため、今回、農地の中間的な受皿として農地中間管理機構を整備してやることにしているが、この中間管理機構、自分だけで全ての業務ができるわけではないので、様々なところに、関係機関に業務委託を行うということにしている。それによって地域の関係者の総力を挙げて業務を遂行することであるが、その際、この農地利用集積円滑化団体である市町村、あるいはJA、あるいは市町村の農業公社、こういったところについては、農地流動化に関するこれまでの実績、あるいは能力にもよるが、機構が知事の承認を受けて委託を受けることは当然あるので、その場合には委託料も支払われることになる。
したがって、農地流動化に関する業務を従来以上に円滑に行うということができると考えている。


4.農業委員会
(1)これまでの農業委員会の活動をどう評価しているのか
山田
農地利用集積円滑化団体と並んで、地域で非常に重要な役割を果たしているのが農業委員会ではないか思う。
資料3で、農業委員会の活動、利用調整の実績12万ヘクタールと、大きな役割を果たしている。農業委員会については様々な批判があって、新規参入の障害になっているという方もいる。しかし、地域の中でしっかりと根付いて経営をしていただくためには、地域の状況に精通した農業委員会の判断も重要なのではないかと思う。
これまでの農業委員会の活動についてどう評価しているのか、お伺いしたい。

奥原正明農林水産省経営局長
農業委員会は、農業委員会等に関する法律、これに基づいて設置された市町村の独立行政委員会である。原則として市町村ごとに一つ設置をされており、農地法に基づく許可事務、あるいは農地のあっせん等の事務を行っている。農地台帳も作っているので、農地に関する様々な情報がここに集中している状況がある。
農地の流動化についても、相当な実績を上げていて、平成23年では12万7千ヘクタール、これは利用権の再設定も含んでいるので必ずしも純増分だけではないが、これだけの利用調整の実績を上げている。
それから、平成21年の農地法の改正の後は業務が更に拡充をしており、従来は農地法に基づく許可事務、このような受け身の仕事が中心だったが、これに加えて、地域の農地利用状況の調査や、遊休農地の所有者に対する指導、勧告等といった能動的な仕事を行っている。
さらに、24年度からは、地域の農業者の徹底的な話合いによる人・農地プラン、これの作成にも積極的に関与することで、これまで以上に農業委員会は重要な役割を担っているところだと思っている。
農業委員会につきましては、様々な御意見をいただいているのも事実だが、担い手の農地の集積、集約化、新規参入の促進、耕作放棄地の解消等を強力に推進していける組織となっていくことが期待いるので、前向きに指導をしていきたいと考えている。

4.農業委員会
(2)農業委員会の活動についての情報提供を促うとともに、「農地中間管理機構」の活動について、農業委員会のノウ・ハウを活用すべき

山田
農業委員会は、大変重要な役割を果たしていると思うので、その情報提供を促していく、これは全国農業会議所や都道府県段階の農業会議、あるいは農業委員会がしっかり自分たちの活動について情報提供をしていくことも大事だと思う。
それを含めて、これから「農地中間管理機構」が活動していく上で、これまでの農業委員会のノウ・ハウを積極的に活用することも重要である。その点について考えを伺いたい。

横山信一農林水産大臣政務官
御指摘のとおり、農業委員会は、これまでも農地の流動化等に重要な役割を果たしてきている。その活動の実態を農業関係者以外の方にも理解していただくことは極めて重要。
現在、農業委員会の活動については、総会等の審議過程を詳細に記録した議事録、許可のポイントや申請に必要な書類、記載マニュアル等、農業委員会の活動の目標とその達成状況を作成し、公開するように指導している。これらは全ての農業委員会において公開されているところである。また、全国農業会議所でも、農業委員会活動の見える化に取り組んでいる。全国の各農業委員会の活動状況をデータとして整理し、インターネットで公表している。
農業委員会は、農地に関する業務を行っているところから、各情報が集まっている。したがって、農地中間管理機構の業務を行うに当たっては、市町村と連携をして機構の業務に協力することが必要であり、特に農地利用配分計画を作成するに当たっては、農地の地番、所有者等の情報を正確に把握している農業委員会の協力は必要不可欠と考えている。
また、今回の改正では、遊休農地対策を強化することになっている。耕作者が不在となり、そのまま放置すれば遊休農地となるおそれがある遊休農地予備軍についても、農業委員会の指導、対策に追加をしている。また、農業委員会が、遊休農地の所有者等に対し、その農業上の利用に関し利用意向調査を行い、機構への貸付けを促す仕組みを設けることとしている。
さらに、農業委員会が作成している農地台帳についても、今回の改正によって法定台帳として位置付け、農地の地番、所有者、借受け者、賃貸借契約の内容等の台帳情報及びその電子地図についてインターネット等で公表することとしており、農業委員会の役割を更に強化することとしている。

山田
今回の改正に関連して、一部の有識者の方々は、地域外から地域に参入してくる、全く関係のない人が参入してくることがいいことで、地域の農家の方々が発展していく、あるいは参加をしていくことについて、やや否定的な考えを持っている方がいると思うが、やはり農業委員会や農地利用集積円滑化団体などと連携して、地域の中でうまく農地を集積していくことが大事。
生源寺眞一先生(※注1)が、農村には2つの層があって、「ビジネスの層」と「コミュニティの層」がある。このような話をしているが、コミュニティを守ることで地域が発展していく。この点は土地利用型農業については大事だと思う。その点をお願いして私の質問とします。
どうもありがとうございました。


※注1 生源寺眞一著「日本農業の真実」(ちくま新書)より。(現在、名古屋大学教授)

※提出資料
資料1「これまでの農地利用集積の目標と実績」A3版PDF
資料2「農地面積に占める担い手の利用面積(ストック)」A4版PDF
資料3「農地流動化のための組織」A4版PDF